2010年09月03日

自分の目から見たHIPHOPとイベントを打つということ

こんばんは、KIMです。
毎回変なエントリーですが、今回も一読していただければと思います。
最近で行ったイベント等で思ったことなどです。





「最近HIPHOPづいているね」

妻によく言われる。

とはいっても、聴いているのはもっぱら沖縄のアーティストの作品ばかりだ。
8月は2件のLIVEにも足を運んだ。
一つはB.I.G.JOEDJ SEIJIの「WORLD IS OURS」ツアー、そしてアルバム「RYUKYU JAPAN」も好評のST-LOWが主催する「UNQULJAM」だ。

主にテクノな環境に身をおいていた自分にとって、とても刺激になったし興味深いことばかりだった。カルチャーショックもあった。
アーティストの質も悪くなかったし、聞きごたえのあるアクトを見れた。
このタイミングで見に行けてよかったと本当に思う。

しかし、敢えて苦言を呈したいと思う。
最初に断っておくが、決してバッシングなどではない。もちろん、HIPHOPというシーンに生きてきたわけではないので、知らないことが多いしルールも分からないから語弊があったり誤解が生じるかもしれないが、それでも思うことがあったし書いておきたいことがある。

率直な意見として「もったいない」と思った。

判断材料がまだ少ないので断言するのは早計だが、関係者の話を聞く限りはどこも「自分が思う問題点」を抱えているように感じた。
で、何がもったいないかというと、アーティストを受ける皿が作りきれていないという点。
いくら良いアクトをする人がいても、場がそれを受けられなければ意味がない。

もちろん、それはオーガナイザーの手腕によるところが大きい。特にJOEのLIVEの主催者は、JOEの楽曲をちゃんと聴いたのか?何を思って彼を呼んだんだ?
有名なアーティストを呼べば何とかなると思ってるんじゃないかと邪推してしまうほど、イベントとして何が伝えたいのかが見えなかった。
B.I.G.JOEは明確なテーマを持ってきたはずだ。その気概や気持ちをちゃんと汲んだのか?

UNQULJAMにしても、オーガナイザーは「先輩」として大きな懐でドシンと構えてくれているが、それに甘えている若手が多過ぎないか?
短い時間でもライブできてラッキー!みたいな感覚を持ってるんじゃないか?先輩を食うくらいの勢いでやってくる人はいなかったように思える。
まあ、自分の勝手なHIPHOPのイメージとしてもっととんがってるというか、ストイックというような感じだったんだけど、自分がやりたいことをやって投げっぱなしみたいなのはいただけない。それは文化祭の出し物だ。
もっと、その20分の中に魂を込めてほしい。そういうライブが見たいし、聴きたい。

どういう場で、どういう雰囲気で、アーティストにやってもらうかというのはちゃんと考えないといけない。それは有名無名を問わず。もっと言えば、アーティストの良さを最大限引き出すために、環境を整えないといけない。
ただ、それらをやるのは、舞台に上がるアーティスト同士じゃなくてもいいと思っている。つまり、裏方ができる人が肝になってくる。
アーティストは、支えてくれる人(ファンも含めて)が出てくるような表現をしてほしい。

フェスのように出演者が大勢の場合は、演者ひとりひとりに対しての演出というのは難しい。
では、何ができるか?それは、テーマやコンセプトをしっかり固めること。
全体の構成や流れで表現しきれれば、まとまりは見えるしお客さんに対しても伝えられると思う。
スタッフの熱意はアーティストに伝わり、そこから発信される表現はオーディエンスを盛り上げるだろう。そして、その盛り上がりを目の当たりにしたアーティストは更にテンションを上げるだろう。

やった分は返ってくる。動いた分だけ結果になる。考えることに費やした時間は決して無駄にはならない。
これはHIPHOPに限った話じゃないが、今は誰もがパーティーを企画できるし、お金さえかければイベントだってできる。
しかし、企画自体は飽和状態で、乱立して、客の取り合いをしているような印象だってある。雑な企画も多い気がする。
そして、みんな潰れていくという可能性だって出てくる。

自分はDJこそすれど、企画屋としての側面が強い部分がある。今回書いたことにしても、ピースミュージックフェスタのことがあるからだし、それ以外でも協力する企画が出てくるかもしれないからだ。
その時がきたとして、現場でアーティストやオーディエンスをがっかりさせるようなことだけはしたくない。
それが結実するのが10月30日と31日だ。その2日間に、命を賭けていると言っても過言ではない勢いで取り組んでいる人がいる。それを支える人がいる。そして、賛同して出演してくれるアーティストがいる。お金を払って見に来てくれる人も。
その人達にできることを最大限やらなくてはいけない。じゃないと、自分も参加している意味がない。

さて、思いに任せて書き連ねてしまったが、結構偏ってしまった感がある。
しかし、こういう風に考えている人もいるということは知ってほしいし、これが何らかの刺激になれば本望だし、異論や反論や意見もあって構わない。
それらを含めて、切磋琢磨しながらシーンも表現も質を高めていければと思っている。
HIPHOPは今まで深く触れてこれなかったが、今だからこそできることがある。今一番注目しているシーンになった。
どうなるのか見続けたいし、その変化や結果がもたらすほかのシーンへの影響も見たい。
その力があると思っている。

最後になってしまったけど、また一つ曲が生まれたから紹介したい。
カクマクシャカ/殺すな辺野古



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Posted by Peace Music at 21:30│Comments(0)スタッフ日誌
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